自吸式スラリーポンプ
自吸式スラリーポンプ

ワーマン®ポンプ PSS自吸式ポンプ

スラリーポンプの耐摩耗性に自吸性能を付加。

従来のスラリーポンプでは実現が難しかった自吸式ポンプです。吸込弁を無くすことで固形物等による自吸トラブルを無くしました。強力な自吸性能と耐腐食性/耐摩耗性を両立させました。

[自吸式スラリーポンプ 大平洋機工株式会社]

自吸性能と耐腐食性/耐摩耗性を両立させた自吸式スラリーポンプです。従来のスラリーポンプでは実現が難しかった強力な自吸運転が可能です。自吸式ポンプにおいては、吸込側の配管内の落水対策として配管側へのフート弁の設置や、ポンプ自体に吸込弁機構を設ける必要がありました。スラリー移送の現場では、これらフート弁等に固形物の挟まりや摩耗により作動不良が発生、安定的な運転が出来ないケースがありました。本ポンプは吸込弁を無くすことで作動不良の発生を無くしました。更に独自の機構により、強力な自吸性能を発揮します。長年のノウハウにより接液部はゴム材質をご用意。耐腐食性と耐摩耗性を両立させました。

自吸式ポンプの特徴 自吸式ポンプの特徴

独自の自吸機構

強力な自吸性能を持っています。

耐腐食性、耐摩耗性

主要な接液部は耐腐食、耐摩耗性に優れたゴム部品で構成。

安定した運転

吸込弁が無いので、弁の作動不良によるトラブルがありません。

特殊な運転状況にも対応

ポンプ内で気液分離を行う為、一時的にエアーを巻き込んでも通常運転に復帰します。

容易なメンテナンス性

バックプルアウト方式のため配管を取り外すことなく、分解・点検を行えます。

自吸式ポンプの用途 自吸式ポンプの用途

多種多様な排水設備で使われています。

自吸式ポンプとは

自吸式ポンプとは、ポンプの内部に事前に水を満たすことで、次の作動時からは呼び水が無くてもポンプが吸い上げ動作を開始できるように設計されたポンプのことです。迅速に吸水を開始できるため、緊急時や頻繁に起動・停止を繰り返す用途に適しており、操作が簡単な点がメリットです。自吸式ポンプは、農業用の灌漑システム、家庭用の給水システム、工業用のプロセス水供給など、さまざまな用途で利用されています。

自吸式ポンプの原理・仕組み

自吸原理とその仕組み

(自吸作用中)

自吸式ポンプの構造・仕組みを解説したいと思います。

そもそも自吸式ポンプとは、吸込側の液面がポンプのセンターよりも下の位置から揚液を引き上げる用途に使用されます。
自吸式ポンプは、運転が停止した際もポンプケーシング内に水が残るような構造を取ってます。
ポンプ起動前、吸込側の配管内はフート弁等が無い場合、空っぽの状態=空気で満たされた状態です。
ポンプが起動すると、ポンプケーシング内に残っている水の遠心力で、吸込側配管内の空気を吸い込み排出し、吸込側から徐々に水を引き上げます。
完全に空気分が抜けると通常のポンプとして揚液を行うこととなります。
自吸式ポンプとは、つまり【吸込側の空気分を排出し、かつポンプセンターよりも下の液面から揚液を吸い上げる能力を持つポンプ】のことを指します。

(揚水中)

では、より詳細にその仕組みを解説します。
左図に示すように、あらかじめケージング内に溜まっていた自吸水は、羽根車の回転につれて回流します。その際、自吸式ポンプの吸込口より吸込管内の空気を吸い込んで羽根車内の液と混合して気水分離室(ケーシング)内に導かれます。この時、空気は上方へ、液は下方へ流れて再び再循環孔から羽根車内へ回流し、順次、吸込管内の空気を排出を続けます。空気が完全に排出されると通常の渦巻きポンプと同様に揚液を行うことができるという仕組みです。

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自吸式ポンプの構造 自吸式ポンプの構造

自吸式ポンプの構造図

(主要部品材質一覧表)

番号

材質組合せ記号

PSS-I

PSS-II PSS-III

部品名

MA-R-5VOR

MB-R-5VOR MA-R-5VOM
ケーシング NR60(ライニング) NR60(ライニング) NR60(ライニング)
インナーボリュート NR60 NR60 HiCrFC
羽根車 NR60 NR60 HiCrFC
バックカバー CR60 CR60 HiCrFC
袖スリーブ SUS316 HC22 SUS316

メカニカルシール

ベローズ

SiC vs SiC

カーボン vs セラミック

NBR

SiC vs SiC

カーボン vs セラミック

フッ素ゴム

SiC vs SiC

カーボン vs セラミック

NBR

主軸 SUS420J2 SUS420J2 SUS420J2

自吸式ポンプの配管系統図

注)
1. 吸込配管の途中に特殊吸込ベンド管を取り付けてください。
2. 吐出側に逆止弁を設ける場合は、排気弁を設置してください。
3. 吐出側に排気弁を設ける場合は、吸水面下まで排気弁の配管を行ってください。
4. オプションとして特殊吸込ベンド管、中間弁を用意しております。

自吸式ポンプの仕様 自吸式ポンプの仕様

型式

吐出し量

全揚程

吐出口径
PSS型 0.1~1.0m³/min 6~40m 50、80mm

自吸式ポンプの選定図

※選定表は比重1.0 粘度1.0mPa・s 温度30℃の場合を示します。
※上記の情報は製品改良のために、予告なく変更することがありますのでご了承下さい。

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